20140902-10
ローターリーエンジンのオーバーホールではパーツの測定を行い、その測定結果が基準値に入っているかどうかでパーツを再使用するかどうかが決まってくるので結構重要な部分です。でも自分はちょっと手を抜いてしまいましたが、、、、(´-∀-`;)

それでは張り切って行ってみましょう\(^o^)/

 

オークション代行 富山 ヤフオク代行


20140902-20
マイクロメーターを使用し、ローターの幅をローター・ランド部円周上にて数箇所測定します。

ちなみに3箇所測定した結果、それぞれの数値は以下の通りでした
79.87mm
79.97mm
79.85mm

20140902-30

マイクロメーターを使用し、ローターハウジングの幅(赤点部分4箇所)を測定します。

幅差=(A部の幅)-(BCD部の幅の最小値)
上の計算式で幅差を求め、幅差の限度値0.06mmを超えている場合はハウジングを交換します。

【測定結果は以下の通り】
A 80.15mm
B 80.12mm
C 80.14mm
D 80.13mm

幅差は0.03mmでしたので範囲内に収まっています。

次に、測定したローター幅とハウジング幅から、ローターとハウジングの隙間を算出します

【計算式は以下の通り】
隙間=(ハウジングの幅)-(ローター幅の最大値)

標準値:0.12mm~0.21mm
限度値:0.10mm
算出した隙間が限度値の0.10mm以下の場合はローターの交換となります。

自分の場合、隙間の測定値は以下の通りで標準値内に収まっていました。
0.18mm
0.15mm
0.17mm
0.16mm

20140902-50
ローターハウジングのトロコイド面の、剥離、損傷をチェックします。
ツルッツルで傷一つなく全く問題ありません!

20140902-60
次にローター・ランドの摩耗点検です。整備書を見てみるとこのようになっています。

20140902-70
ローターの上にストレートエッジを置き、赤枠部分をシックネスゲージで測定します。
隙間が0.1mm以下の場合はローターの交換となります。
隙間の測定はフロント側・リヤ側共に3箇所以上測定します。

20140902-80
シックネスゲージを使用してアペックスシールとアペックスシール溝の測定をします。
標準値:0.051mm~0.101mm
限度値:0.15mm

限度値を超えている場合はローターの交換となります

20140902-90
次はコーナーシール突き出し量の点検です。
まずコーナーシール溝にコーナーシールスプリングを入れます

20140902-100
次にコーナーシールを入れます

20140902-110
コーナーシールがローターから飛び出ているのが分かると思います。
ノギスを使用してコーナーシールのローターからの突き出し量を測定します。
限度値:0.50mm

限度値以下の場合は、コーナーシールスプリングを交換します。

20140902-120
次はサイドシール突き出し量の点検です。
まずサイドシール溝にサイドシールスプリングを挿入します

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サイドシールスプリングは両端部分が上を向くようにして挿入して下さい

20140902-140
次にサイドシールを挿入します。
赤矢印部分のローター面からのサイドシールの突き出し量を測定します。
限度値:0.50mm

限度値以下の場合はサイドシールスプリングを交換します。

20140902-150
次にサイドシールとコーナーシールの隙間を測定するのですが、説明がちょっとややこしいです(´-∀-`;)

まず上の画像(フロントローター)の説明ですが
矢印→ローターの回転方向
矢印→ローターのギア部分
矢印→隙間の測定部分
矢印→サイドシールとコーナーシールの接触部分

画像の用にローターが時計回りに回転する場合、サイドシールはコーナーシールの緑矢印部分に押し付けられ、青矢印部分に隙間が出来るのでその部分で隙間を測定します。また、ローターが反時計回りの場合はサイドシールが押し付けられる方向が逆になるので、隙間の測定部分も逆側になります。

【ローターの回転方向の見分け方は以下の通り】
フロントローターのギアが付いている側→時計回り
フロントローターのギアが付いてない側→反時計回り
リアローターのギアが付いている側→反時計回り
リアローターのギアが付いてない側→時計回り

20140902-160
という訳でシックネスゲージを使用して隙間の測定です

標準値:0.05mm~0.15mm
限度値:0.40mm

限度値を超えている場合はサイドシールの交換となります。
自分の場合は限度値は超えていないものの、標準値を超えている所がいくつかありました。
悩んだ結果、サイドシールは全部交換することにしました。

20140902-170
次にオイルシールのリップ部当り幅測定です

20140902-180
分かりにくいと思いますがリップ部内側に銀色の当り
面があります(矢印部分)
この当たり面を全周にわたって測定し、0.50mmを超えている場合はオイルシールの交換となります。
また、リップ部の欠けもチェックし、欠けの数が10箇所以上あったり、欠けている部分の長さが2.5mmを超えている場合も交換となります。

んで測定の結果、、、、、、、

欠けは無かったのですが、当たり面の幅に関しては全てのオイルシールが0.50mmを超えていましたorz
んで、、、、、、悩みました。だって全部交換となるとお金が、、、、、どうせなら再使用したい、、、、、
そう思ってまじまじと当たり面を眺めていると、当たり面の更に内側に銀色の線が見えたので、たまたま持っていたマイクロスコープを使用して当たり面を拡大して見てみることに

20140902-190
オイルシールリップ部の拡大画像です。
ちなみにこのオイルシールの当たり部分はハウジングの面と接触することによって出来る当りです。

20140902-200
さらに拡大してみます。
整備書によれば測定する当たり面の幅は赤矢印の部分のようですが、キッチリと当たっている面は黄矢印部分です。

再度、全てのオイルシールのキッチリと当たっている面(黄矢印部分)だけを測定してみたところ、最大で0.04mmでした。測定箇所が黄矢印なのであればOKなのですが、整備書を見る限りでは測定箇所は赤矢印の部分みたいです(・´ω・`;)

でもしっかりと当たっている部分は黄矢印部分だけで、それより外側は当たっているというか、かすれているだけのようなので気にしなくてもいい気もします。
、、、、、、、、、、結局、悩みに悩んだ結果、オイルシールは全部交換することにしました。

20140902-210
参考までに、赤矢印の幅が0.05mmです

20140902-220
次はオイルシールの突き出し量点検です。
まずオイルシールスプリングを組み込みます

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オイルシールを組み込みます

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整備書を見てみると測定位置はこのようになっています。

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という訳で、赤矢印部分からのオイルシールの突き出し量を測定します。
※青矢印部分から測定してはいけません

突き出し量が0.50mm以下の場合はオイルシールスプリングを交換します。

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次にアペックスシールスプリング(ロング)を定盤上に置きます。
自分は定盤を持っていないので、ストレートエッジで代用しました

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スプリングの高さを点検し、3.5mm以下の場合はスプリングを交換します。
なお、アペックスシールスプリング(ショート)に関しては、アペックスシールの高さが6.5mm以下の場合に限り交換します。

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アペックスシールの高さを測定します。赤矢印の幅を測定して下さい。
高さが6.5mm以下の場合はアペックスシールの交換となります。

ちなみに自分の測定結果は以下の通りです
7.00mm
7.05mm
7.15mm
7.20mm
7.25mm
7.35mm

アペックスシールの高さは元々8.5mmです。一応限度値を下回ってはいませんでしたが、だいぶ高さが減っているので全部交換することにしました。

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また、1つのローターの中から2本のアペックスシールを選んで、互いのハウジング摺動面を合わせた状態で隙間のある場合、そのローターのアペックスシールを全部交換しなくてはいけないそうです。

自分の場合は0.04mmほどの隙間がありました。

20140902-300
ストレートエッジの上にVブロックを置き、その上にエキセントリックシャフトを載せます。

エキセントリックシャフトを回転させて先端部の振れをダイヤルゲージを使用して測定します。本当はVブロックは定盤の上に置くのですが、自分は持っていなかったのでストレートエッジで代用しました。

振れ幅が限度値の0.06mmを超えている場合はエキセントリックシャフトの交換です。
自分の場合は0.18mmと問題ありませんでした。

20140902-310
フロントサイドハウジング、リアサイドハウジング、インターメディエイトハウジングの歪み点検をします。

赤点線上の4箇所にストレートエッジを置いてシックネスゲージを使用して測定します

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こんな感じで測定します!
限度値の0.04mmを超える隙間がある場合はハウジングの交換となります。

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次にハウジング摺動面の摩耗チェックをします。

20140902-333
点線部分が測定する箇所です

点線→限度値0.02mm
点線→限度値0.01mm
点線→限度値0.1mm

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ダイヤルゲージを使用して測定し、限度値を超えている場合はハウジング交換となります。

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次に赤線部分の傷の測定を行います。
この縦線傷はプラグホールの近くにできるようです

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2本指の間に縦線傷が出来ていて、指でなでてみると段差があるのが分かりました。
ダイヤルゲージで測定してみたところ段差は0.01mmしかなく、限度値は0.1mmなので大丈夫でした。

これで測定は終わりましたが、今回自分は測定しなかった部分があります。
それが以下で説明する3箇所です。

20140902-370
まず1つ目、メインベアリングクリアランスの測定です。
測定にはマイクロメーターとシリンダーゲージが必要なのですが、シリンダーゲージを持っていないし、購入する気もなかったので測定をしませんでした。

測定値が標準値内に入らない場合はハウジングのメインベアリングの交換が必要で、メインベアリングを交換しても標準値内に入らない場合はエキセントリックシャフトの交換となります。

メインベアリングの交換は道具が必要ですし面倒なのでやる気がなかったし、エキセントリックシャフトは交換となると約5万6000円掛かります(´-∀-`;)

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2つ目、コーナーシール溝の点検です。
コーナーシール測定ゲージを持っていないし、購入する気もなかったので測定をしませんでした。

測定結果がNGの場合はローターを交換する必要があるのですが、交換となると約5万円掛かります。

20140902-390
3つめ、ローターベアリングクリアランスです。
測定にはマイクロメーターとシリンダーゲージが必要なのですが、シリンダーゲージを持っていないし、購入する気もなかったので測定をしませんでした。

測定結果がNGの場合はローターベアリングの交換が必要で、ベアリングを交換してもダメな場合はエキセントリックシャフトを交換する必要があります。

という訳で以上、ちょっと手抜きな測定でしたが、元々問題なく動いていたエンジンなので、余程のことがない限り、ローター、エキセントリックシャフト、ハウジング類は交換する気は最初からありませんでした。でもエンジンを分解する時にリアサイドハウジングは壊してしまったので購入しましたが、、、、(´-∀-`;)

新品のリアサイドハウジングは4万2228円もしてかなり痛い出費でした、、、、(TOT)

オークション代行 富山 ヤフオク代行


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